日本精神保健看護学会第30回学術集会・総会(The 30th Annual Meeting of the Japan Academy of Psychiatric and Mental Health Nursing)

地域移行支援の哲学−政策と実践への具現化(embodiment)−

ごあいさつ

  • 日本精神保健看護学会第30回学術集会・総会
  • 学術集会会長 白石 裕子
  • (国際医療福祉大学福岡看護学部 広域支援看護学領域 精神看護学分野 教授)

このたび、日本精神保健看護学学会第30回学術集会・総会を福岡市のアクロス福岡で開催する予定でしたが、新型コロナ感染拡大のためWEB開催で行う運びとなりました。
 本学術集会では「地域移行支援の哲学-政策と実践への具現化(embodiment)-」というテーマを挙げました。2020年は日本精神保健看護学学会が30周年を迎えると同時に、東京オリンピックが開催されるメモリアルな年となっていましたが、東京オリンピックも新型コロナの感染拡大のため、2021年度の開催となりました。

前回の東京オリンピックが開催された1964年は、その数か月前にライシャワー事件が起こり、精神衛生法の改正による社会防衛的な入院促進と隔離拘束、精神病院の乱立という流れが加速しました。
 その後様々な経過を経て、1995年障害者プランの策定により、ノーマライゼーションと共生社会への転換の方向性が示され、2004年の精神保健医療福祉の改革ビジョンでは「入院中心から地域生活中心」へと方向性が変わり、条件が整えば退院可能とされる社会的入院患者72,000人を退院させるという具体的な数値目標も挙げられ、精神障害者の地域移行が進んでいます。

今回2度目の東京オリンピックを迎える日本の精神医療の現状の中で私たち看護職は厚労省の政策と指導のもと、地域移行の推進を担っていますが、精神障害を持つ人のリカバリーを信じる視点や、その政策と実践の中に具体的な数値目標だけでなく、一人一人の精神障害を持つ人が地域で暮らすことの本来的な意義や社会的な存在として共にあることの哲学的な意味を問う時期に来ていると感じています。

今回の学会では、バザーリアの哲学のもと精神病院をなくす180号法が1978年に成立したイタリアから講師を招聘してその哲学を語っていただく予定でしたが、新型コロナ感染拡大のため来日が中止となり非常に残念に思っております。
 このような状況の中でも、本学会が精神医療に哲学の視点を持ちそれを具現化(embodiment)しながら実践を進めている人たちから学ぶことのできる機会になればと思っています。

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